【工事者が解説】架空電話線においてのアース線の役割を解説

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アース線について理解していない人は多いはずと思い記事にしました。

今回は電話線においてのアース線の役割について解説していきます。

この記事でアースについて理解しましょう。

悩んでる人

アース線って洗濯機とかにもありますよね?

筆者はこんなひと
totonet
totonet(トトネット)@totonet6

職業:電気通信設備事業、IT関連事業

  • 手掛けた光工事、電話工事年間1000件以上合計2万件以上
  • 工事担任者総合種取得
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目次

架空電話線におけるアース線とは?

加入電話を使っている(使っていた)戸建てなどをよく見てみると緑色の細い配線が電柱から家の外壁に繋がっています。

この緑色の線がアース線です。

アースの基礎知識

まずはアースの基礎知識について学んでいきましょう。

アースの役割

アースの主な役割とは?

安全性の確保: アースは電気設備や機器において異常電流や漏電が発生した際、安全な経路を提供して地に逃がし、火災や感電のリスクを軽減します。

電気システムの安定性: アースは電気システム全体の安定性を確保し、過電流や過電圧が発生した際に適切な経路を通じてこれを吸収・分散します。

雷対策: アースは雷が直撃した場合や周囲の物体に誘導された雷電流を地に逃がすことで、雷害の被害を最小限に抑えます。

電磁干渉の低減: アースは周囲の電磁波やノイズを地に逃がすことで、電気機器の正確な動作を保ち、通信や制御系統の安定性を向上させます。

これらの要素が組み合わさり、アースは電気設備や機器の適切な運用と安全性を確保するために不可欠です。

アースの重要性について

アースが何故重要なのか?

人と機器の安全性: アースは異常電流や漏電が発生した際、これを地に逃がして火災や感電の危険を軽減し、人や機器を保護します。

電気設備の保護: アースは過電流や過電圧、雷から電気設備を守り、機器の寿命を延ばし、故障を防ぎます

通信の安定性: アースは通信設備において安定した電気状態を維持し、通信回線の品質を向上させます。

法規制の遵守: 多くの国や地域で法的にアース接地が義務付けられており、これを実施することで法規制を遵守し、法的なトラブルを回避します。

電磁干渉の低減: アースは周囲の電磁波やノイズを吸収し、電気機器の正確な動作を維持します。

総じて、アースは電気設備や機器の正常な運用と人々の安全を確保する上で不可欠な役割を果たしています。

架空電話線におけるアース線の役割

では本題です。

架空線のアース線の役割について解説します。

ちなみに上の写真にはアース線は写っていません。

上の写真は光ケーブル(真っ直ぐな線)とメタル電話線(クネクネしてる線)です。

アースは保安器から地面に配線していると思われます。

では架空線におけるアースの役割とは以下の3点になる。

安定した通信の確保: アースは、架空線に流れる異常電流を地に逃がすことで通信設備や機器を守ります。

これにより、通信品質を安定させ、通信回線の安全性を確保します。

雷対策: 架空線は雷の被害を受けやすいため、アースは雷が直接落ちた場合や雷による誘導電流を制御し、機器や通信回線を守ります。

システムの安全性: アースは架空線や通信設備に流れる異常電流を地に逃がすことで、人や機器の安全性を確保します。

これにより、火災や感電の危険を軽減します

架空線におけるアースは、通信の確実性と安全性を向上させるための重要な役割を果たしているといえる。

アースが取れていない場合の問題点について

アースがしっかりと機能していないと何が起こるのでしょうか?

なくても問題ないでしょ?ってことはありません。

アースが機能しなかったときの危険性、問題点を見ていきます。

NTTの施設や通信設備においてアースがない場合、以下の危険性が生じる可能性がある。

感電の危険: アースが不足していると、異常電流や漏電が適切に逃げることができず、電気機器や施設に電流が流れる可能性があります。

機器の故障: アースがないと、雷の影響や異常電流によって機器がダメージを受けやすくなります。

アースが適切に設置されていないと、通信機器などの装置が故障しやすくなります。

通信回線の不安定性: アースが不足すると、通信回線が外部からのノイズや干渉に弱くなり、通信の安定性が損なわれる可能性があります。

これは通信サービスの品質に悪影響を与える可能性があります。

アースの不備は安全性や設備の信頼性に影響を及ぼし、様々なリスクを引き起こす可能性がある。

従って、アースの適切な設置と保守が重要。

電柱のアースについて

家屋のアースについては理解しました。

ではアース線はどのように地面へ電気を逃がしているのでしょうか?

そうです。

電柱です。

では電柱のアースの役割について解説します。

電柱のアースは、以下の手順に基づいて取られます。

ただ、具体的な方法は地域や規制によって異なる可能性があります。

適切な場所の選定: アースを取るためには、電柱の基部に適した場所を選定。

通常、地中に埋められた導電性の材料(アースロッド)が使用されます。

アースロッドの設置: 選定された場所にアースロッドを設置。

アースロッドは、通常、金属製で地中にしっかりと埋められ、地との導電性を確保します。

アースバッテリーの接続: アースロッドはアースバッテリーと接続されます。

アースバッテリーは通常、導電性の金属製で、地中の湿度などを利用して電気を逃がすためのものです。

接地線の設置: アースロッドから電柱への導線や接地線を設置。

これにより、アースロッドで逃がされた電気が電柱や周辺の機器に影響を与えず、安全に地中に逃がされるようになります。

地埋め作業: アースロッドと接地線の設置が完了したら、周りの土や砂でしっかりと埋め込む。

これにより、アースロッドが確実に地中と接触し、導電性が確保されます。

これらの手順は一般的なアースの取り方の一例です。

このアースによって雷などの電気が地面へ逃げてくれます。

まとめ

今回は架空電話線のアースの役割について解説しました。

アース線があることにより、品質向上と安全性が保たれることがわかりましたね。

電話線に限らず、アースが取れる家電製品は取れるようにすると品質向上につながります。

ぜひ確認してみましょう。

知識が増えると面白いですよね!

ではまた!

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こちらのサイトへ足を運んでくれてありがとうございます! totonet(ととねっと)と申します。 現在、通信関係の仕事をしています。 このサイトでは通信関係を中心に長年培った現場のノウハウや知識, 最新のIT技術などを提供していきます! 資格は工事担任者総合種、電気工事士2種等保有しております。 雨の日も風の日も光回線、電話回線、ネットワーク回線と作業しております。 ぜひ、現場の生の知識を参考に!

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