【技術者向け】アナログ電話の仕組みを簡単に説明します!

  • URLをコピーしました!

電話関係の仕事についた方、または通信技術に興味がある方へアナログ電話がどのように通話しているかを簡単に説明します。

この記事を読めばアナログ電話の仕組みを理解できます。

悩んでる人

アナログ電話の仕組みってイマイチよくわからないな。
電話局があるのは知っているけど、結局どうやって遠く人と通話しているのかな??
教えて下さい。

totonet

アナログ回線について1から解説していくね!
最後まで読めば頭でイメージできます!

筆者はこんなひと
totonet
totonet(トトネット)@totonet6

職業:電気通信設備事業、IT関連事業

  • 手掛けた光工事、電話工事年間1000件以上合計2万件以上
  • 工事担任者総合種取得
  • 光回線、電話回線、ネットワーク、最新技術のことならお任せください!

(スポンサーリンク)

目次

そもそもアナログとは?

アナログ電話

アナログとデジタルの違い

アナログとは情報を連続的な量として扱うこと。

わかりやすくすると、アナログ時計の針を見た時に大体「何時何分だな」って見た目で判断できますよね?

この見た目はアナログ時計の針が常に連続して動いているものを目で捉えています。

この曖昧さが『アナログ』の由来、類似や類比を意味する『アナロジー』からきています。

デジタルとは連続するものを段階的に区切り、数字や記号で表現すること。

わかりやすくすると、デジタルは2進数が使われデータを『0・1』で表現します。

ONとOFFみたいな表現ですね。

デジタル時計なんかは秒針を刻むのではなく時刻表示が独立して数字で表します。

totonet

アナログは連続した信号デジタルは区切られた信号って覚えてください!

電話におけるアナログ回線とは?

悩んでる人

アナログのイメージはできました!
電話回線のアナログの中身を知りたいです!

アナログ回線とはアナログの信号によって通信する電話回線のことです。

電話機をメタル回線に(銅線に)つなぎ、通話の音声をそのまま銅線にのせて伝えていきます。

totonet

よく糸電話のイメージが使われるよね!
話した内容が糸に振動して相手に伝わる。
電話の場合は話した声を電話機が電気に変えて銅線を通じて相手に届いて声に変えるってイメージ!

アナログの回線種別

アナログの回線種別には二種類の方式に分けられます。

  1. ダイヤル回線
  2. プッシュ回線

ダイヤル回線とは?

ダイヤル回線

この通信方式は『ダイヤル・パルス方式』DPです。

電話関係の方ならよくDP回線とかパルスとか聞きますよね?

簡単に説明するとパルスとは黒電話とかで発信通知した時に電話機から聞こえる「ジ、ジジ、ジジジジー」みたいな音です。

電話のダイヤルを回した時に聞こえますよね・・・何か時代を感じます。

詳しく説明すると「1」をダイヤルした時に「ツー」っと言う交換機からの発信音に対してパルス信号を「一回切断」します。

「2」をダイヤルしたら「ツー」音を「2回切断」し「0」ダイヤルだと「10回切断」します。

だから黒電話の「0」ダイヤルは一番最後のところにあるんですね!

携帯にかける時に「0」が多いとダイヤルをかなり回す必要が出てきますね。。

プッシュ回線とは?

プッシュ回線

この通信方式は『トーン信号』PBです。

簡単に説明すると電話をかける時にボタンを押すと「ぴ、ぽ、ぱ」ってなりますよね?それです。

詳しく説明すると、プッシュ回線のこの音は二種類の周波数の組み合わせです。

  • 高群周波数 1163〜1477Hz
  • 低群周波数 697〜941Hz

この二種類の周波数がボタンごとに割り当てられて、電話を掛ける際に交換機から「ツー」という発信音に対して、「ぴ。ぽ、ぱ、ぽ」っとプッシュ通知を返してやると交換機が認識し電話がかかる仕組みです。

よく口で音真似して電話がかかるかやってみたことがあります。。

相手と通話するまでの道のり

通話する人
悩んでた人

アナログにも回線種別があるんだね。

totonet

そうだね!
ここからは実際に話したい音声がどのように相手の耳に聞こえるかポイントごとに説明していくよ!

まず前提に左の人を「A」。右の人を「B」とするよ!

※「A」が「B」にNTTのアナログ回線を使って固定電話から発信することが前提だよ。

まず「A」が電話機の受話器を上げます。

A」が受話器を上げると電話局内にある交換機に発信番号が流れます。

「今から電話をかけますよー」って信号が交換機に流れるってこと。

電話局内の交換機は発信信号を送ってきた「A」の電話機に対して「ダイヤルトーン」を返します。
交換機はAの電話機に対して「電話かけていいよー」って信号を送り返すってこと。
それを受けた電話機は受話器から「プー」って音を出します。
これが発信かけれる合図です。

totonet

受話器からの発信音「プー」なんて体感的には一瞬なんだけどね!
電話機と交換機の間ではこれだけの信号のやりとりがある。

A」が電話機からダイヤルします。
受話器から「プー」って発信音が聞こえたから相手番号を打ちます。
まあ、いつもやることだよね。

各交換機は、ダイヤルされた番号を識別し、どこの交換機へ送るか自動的に判別して相手の加入者交換機まで接続します。
市の中にも交換機がいくつもあり、地域ごとに電話番号が割ついています。
東京だと03XXXX〜とか、北海道だと01XXXX〜とか市外局番が決まっていて、その番号ごとに交換機が割ついていて、最終的に相手の最寄りの電話局の交換機に接続する流れです。

各電話局の交換機が相互接続したら、「A」の受話器からは呼び出し音、「B」の受話器からは呼び出し信号が流れます。
A」の受話器からは「プルルル」、「B」の電話機からはその電話機の着信音がなるよ。

B」が受話器を取ると「B」側の電話局の交換機に対して「応答信号」が流れ、接続が完了します。
B側の交換機に対して受話器上げたから「通話できますよー」って信号を返します。

A」と「B」が通話可能になります。
好きなことを話せるね。

A」と「B」が通話を終了します。
早かったですね。

どちらかが受話器を置くと「A」側には「切断信号」が、「B」側には「終話信号」が流れ交換機間の通話が終了してことを通知します。
受話器を置くと、「ただ回線を切った」だけではなく、交換機に足して「切断信号、終話信号」を通知して交換機間の接続を切断する信号を出してたんだってこと。

悩んでた人

ただ電話をするだけと思ってたけど、電話局間ではこんな仕組みで動いていたんだね!

アナログ回線メリット、デメリットは?

メリット、デメリット

メリット

アナログ回線のメリットは通話が安定しています。

電話局からの電圧が48Vあり、電源を必要としない電話機ではモジュラジャックに電話機を接続するだけで電話が使えます。

黒電話などが使えるのはこのためです。

また、停電なども関係ないため、非常時にも通話ができ便利です。

totonet

エレベーターの中にある非常電話や、消防回線、セキュリティー関係の回線はやっぱりアナログ回線が主流だね!
新築マンションの最初の電話工事は大体消防回線用のアナログ回線。

デメリット

やはり1回線に1通話がデメリットになります。

法人回線など複数の回線が必要になるケースはアナログ回線の契約だと基本使用量など料金が高額になってしまいます。

今はひかり電話などで回線数を取得するのが一般的で金額も抑えられます。

また、光回線のような高速インターネットやTVサービスなどのデータのやり取りはできません。

あくまで一回線、1通話で停電に関係なしというところでしょう。

まとめ

今回は「技術者に向けて」アナログ回線の通話の仕組みを紹介しました。

電話一つかけるだけでも信号のやり取りが複数回発生して成立している。

技術ってすごいですよね!

私も何度も電話局の中に入って作業したことがありますけど、あの回線数とジャンパー線(加入者接続線)は想像以上です!

一回線一回線、局内作業者が配線しています。

電話局に興味のある方はNTT関係の仕事に付きましょう♪

ではまた!

にほんブログ村 IT技術ブログへ
にほんブログ村
totonet
totonet

こちらのサイトへ足を運んでくれてありがとうございます! totonet(ととねっと)と申します。 現在、通信関係の仕事をしています。 このサイトでは通信関係を中心に長年培った現場のノウハウや知識, 最新のIT技術などを提供していきます! 資格は工事担任者総合種、電気工事士2種等保有しております。 雨の日も風の日も光回線、電話回線、ネットワーク回線と作業しております。 ぜひ、現場の生の知識を参考に!

(スポンサーリンク)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次
閉じる