マンションで光回線を申し込んだが当日の工事は何をする?どんな準備が必要?
そんな不安な方に光回線を何千件と工事してきた私が簡単に説明します!
この記事を読めば、実際の工事の内容や事前の準備がわかります。
この記事はマンションVDSL方式、LAN配線方式に申し込んだ方が対象です。
戸建ての工事やマンション光回線方式を申し込みの方は下の記事へどうぞ!
マンションのインターネットの工事はどんなことをするのかな?
立会が必要って言われたけど何か準備しておくことがありますか?
不安なので教えて下さい。
マンションのインターネットにも色々な接続方式があって、申込みが変わってきます。
今回はVDSL方式、LAN配線方式を申し込んだ方に説明するよ!
住んでいる建物で接続方式が決まってるから、自分の申込み方式がわからなかったら、もう一度申込内容を確認しよう!
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VDSL方式とLAN配線方式の違いとは?
VDSL方式・・・LAN配線方式・・・って何でしょう。
光回線には様々な利用方法があります。
住んでいる建物によって光回線の導入方式が異なります。
これは個人で選択できるものは少なく事前に建物自体で決められている方式です。
マンションにおけるVDSL方式とLAN方式の違いについて見ていきましょう。
VDSL方式とは?
VDSL方式(Very-high-bit-rate Digital Subscriber Line)は、電話回線を使って高速なインターネット接続を提供する技術の一つで、マンションやアパートに設置されている光回線の接続方式の一つです。
建物のMDF室やEPS室まで光回線で敷設され、VDSL装置から各部屋は電話回線を利用し通信を行う。
VDSL装置から電話線に切り替えるので他の光回線方式と比較すると通信速度は遅くなります。
●上り最大100Mbps
●下り最大100Mbps
最大の特徴は既存の電話回線(銅線)を利用してデータ通信を行うため、新たな配線工事が不要で、比較的簡単に導入できます。
LAN配線方式とは?
LAN配線方式とは主にマンションに設置されている光回線の接続方式の一つです。
建物のMDF室やEPS室まで光回線で敷設され、LAN集合装置から各部屋まではLAN配線を利用し通信を行う。
VDSL方式よりLAN配線を利用するのでVDSL方式より回線の品質は良いが、光配線方式や戸建てタイプと比べると速度は劣ります。
●上り最大100Mbps
●下り最大100Mbps
二つの光回線方式に大きな違いはありません。
各部屋の配線が電話配線かLAN配線かの違いです。
方式の違いだけで、大きな違いはないってことね!
当日の作業の流れについて
前の記事にもあったけどNTT指定工事会社の人が作業に来るんだよね?
そうだね!
故障修理とかはNTT社員が作業している地区も有るけど、開通工事はほとんどNTT指定工事会社の人が工事に来るよ!
工事日当日、NTT指定工事会社の作業員が実際に作業する流れを紹介します。
作業は3項目!
- VDSLモデム(NTTVDSL変換機)の取り付け場所の確認
- MDF室、EPS室、共有部での電話端子盤等での接続作業
- VDSLモデムの正常確認、LAN配線方式はモデム不要
①VDSLモデム(NTTVDSL変換機)の取り付け場所の確認。※LAN方式はモデムは不要
工事日までにVDSLモデムの位置を決めておきましょう。
※VDSLモデムとは、電話回線から送られてくるデジタル信号を、インターネットデータとして利用可能な形式に変換します。逆に、インターネットからのデータも電話回線用の信号に変換します。
設置できる場所は電話のモジュラージャックの付近になります。
この写真の右上の差込口がモジュラージャック、右下の差し込みがLANジャックです!
VDSL方式は右上のモジュラージャックへ接続。
LAN配線方式は右下のLANジャックへ接続してインターネットを利用します!
上記にも述べた通りVDSL方式は電話回線を利用します。
各部屋にモジュラージャックがある場合には基本的にはどこでも設置可能です。
Wi-Fiを使用する方はVDSLモデムにWi-Fiルーターを接続しますのでWi-Fiルーターを置きたい場所だと思ってください。
またLAN配線方式に関してはモデムが不要。
Wi-Fiルーターを使用する場合はLANジャックに接続します。
Wi-Fiに関して詳しく知りたい方はこちらの記事も参考に!
モジュラージャックやLANジャックが棚に隠れていたりして工事当日に移動できない場合は、工事が中止になる事があります。
必ず工事前に モジュラージャックやLANジャック周辺は作業できるスペース、人一人分は確保するようにしましょう。
モジュラージャックやLANジャックの周りは作業できるぐらいスペースを開けておけばOKですね!
②MDF室、EPS室、共有部の電話端子盤等での接続作業
作業員が設置場所を確認したら建物のMDF室、EPS室、共有部の電話端子盤などで光回線の接続作業を行います。
作業自体はトラブルがなければ10~30分程度です。
MDF室やEPS室などは基本的には施錠されていて関係者のみ入れるようになっています。
工事当日に開錠できないと工事ができません。
必ず管理会社へMDF室やEPS室の開錠方法を確認してください。
管理人がカギを持っていたり、ご自身で管理会社から借用したりと様々です。
管理人がいない建物も多いよね?
正直一番トラブルが多いのが鍵の問題。
光の装置が置いてある場所はMDF室(マンションの専用通信室)がほとんどで、精密機械がおいてあるから基本的には施錠されている。
まず工事の日付を決める前に管理会社へ連絡してMDF室等の鍵が必要か確認しよう!
必要ならば、鍵を借りるのか、鍵を開けに来てくれるのか、平日なのか、休日なのか確認してから工事日を決めよう!
MDF室とEPS室とは?
MDF室とEPS室のついて解説しておきます。
知識程度に一読願います。
●MDF室(Main Distribution Frame室)とは、通信設備の主要な配線設備を集中的に管理するための部屋。
MDF室は、電話線やデータ通信線などの主要な配線が集まり、各配線が適切に接続・分配される場所です。
これにより、外部からの通信線が建物内の各部屋やネットワーク機器に適切に接続されます。
MDF室には、通信機器やスイッチ、ルーター、モデムなどが設置されており、これらの機器を通じて通信サービスが提供されます。
MDF室は重要な通信インフラが集まる場所であるため、通常はアクセス制限が設けられ、セキュリティが確保されています。
管理者や保守スタッフのみが入室できるようになっています。
●EPS室とは(Electric Pipe Shaft)電気配線や通信ケーブルを通すための垂直な配管スペースまたはシャフトのことを指します。
EPSは、建物内の複数の階にわたって電気配線や通信ケーブルを一元的に通すための垂直な配管です。これにより、電気設備や通信設備の配線が整理され、効率的に管理されます。
配線やケーブルが集中的に通るため、点検やメンテナンスが容易になります。必要に応じて、配管内のケーブルを追加したり、交換したりすることができます。
EPSは、電気配線や通信ケーブルが適切に保護されるように設計されています。これにより、火災や短絡などのリスクが低減します。
多くの建物や施設では、EPSの設置が標準化されており、建物の設計段階で計画されることが一般的。これにより、電気工事や通信工事が効率的に行うことができる。
③VDSLモデムの正常確認※LAN方式はLANジャックにて正常確認
MDF室やEPS室等で光の接続作業が終了したら、作業員は部屋に戻ってきます。
先ほど確認したVDSLモデムの設置場所のモジュラージャックで正常性の試験を行う。
LAN配線方式はLANジャックに直接試験機をつなぎ正常性を試験。
正常性が確認出来たら作業完了です。
開通時の注意点まとめ
●工事当日立会が必要(部屋に入ります)
●部屋内の電話の差込口、LANの差込口の作業スペースを開けておく(部屋が入れないと工事不可)
●MDF室やEPS室の入室が必須のため、工事日までに管理会社へ入室方法を確認
●工事時間は30分から60分程度だが、システムトラブルなども考えられるため余裕をもって立ち会う
●インターネットの接続はご自身で行うため事前に方法を確認しておく(WIFIルータなどの用意が必要、購入かレンタル)
以上が開通時の注意点になります。
事前に準備できるところはしておきましょう。
最後に
VDSL方式とLAN配線方式の実際の作業員の工事の流れと注意点をまとめてみました!
特に注意点は必ず確認してください。
マンションの工事はMDF室、EPS室等のカギが必要になるケースがほとんどです。
事前に管理会社へ確認しましょう。
また入館申請が必要な建物もありますので合わせて確認したほうが良いです。
工事日当日に、作業が中止にならないよう事前の準備はしっかりしましょう!
ではまた!
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